「ローズマリー主任!」
慌しく男がハンガーに駆け込んできた。何かねとノロノロと歩み寄った彼に、男は口頭で何かを伝えた。
猫科の動物を思わせる勢いでローズマリーはハサウェイの方を向き直ると、またいつものノロノロとした足取りで近づいてくる。
ハサウェイがこの男の目に感情が宿るのを見るのは、これが初めてである。
ハサウェイの肩に骸骨のような手が伸びる。
「さて、ハサウェイ君…模擬戦は取りやめだ」
ローズマリーはニタリと哂った。
「ビーム兵器の出力を実戦配備へ変更…管制に従い出撃したまえ」